北日本新幹線運転会レポ #津軽海峡プラ景色

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 去る3月5日から6日にかけて、埼玉県民活動センターにて行われた天通団様主催の北日本新幹線運転会に参加してまいりました。

 

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 レイアウトやダイヤなど、長い長い準備期間を経ての開催となりました。昨年6月は仙台以南の再現が行われましたが、今回は主に仙台以北の秋田、北海道新幹線を含めたもの。また、青函トンネル区間では貨物列車も走ることから、盛岡、大曲、秋田〜青森、函館、札幌方面の狭軌在来線も再現されました。勿論標準軌田沢湖線もあります。

 

  1日目は設営からスタート。

 5つの工区に分かれて敷設を開始。自分は新青森から秋田を経て盛岡手前までを受け持つ第2工区の担当でした。今回はプラレールに疎い方も多数いる中でしたが、地元が秋田である天通団団長こと城ヶ崎ABCさんが2工区責任者だったので心強かったです。

 最近の天通団運転会で名物になりつつある起工式ならぬ奇行式にも参列。

 

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 昼食は、INA KITCHEN by 銀座ライオンにてカツ定食を。郊外の公財の施設に銀座ライオンの店舗があるのは珍しいなと思ってましたが、3月を以て閉店してしまうようなので、もう一度足を運んでおきたいですね。

 

 2工区も含め全体的に完成が見え、試運転が始まった頃、今回の要の一つでもあるコキ車の試運転はやっておいた方が良いとのことなので、2工区の仕事は途中で放棄()して貨物が通る区間の試運転を実施。アドバイザーを任されていたのに自工区の仕事を放棄して申し訳ございませんでした。

 

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 今回例によって写真を全然撮ってなかったので、あるものから2つ紹介していきます。

 写真は函館駅。8本ある旅客ホームと、広大な側線から構成されています。この後やはさんの手により留置線が増大されました。

 

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 函館の隣の五稜郭駅。右奥の本線に挟まれた機関区と、貨物の折り返しも行うため広大な構内となっています。

 

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 レイアウト完成後は撮影タイムがあったので、一部車両をお借りして個人的に好きな風圧試験列車を再現。

 

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 一度完成した青函トンネルですが、貫通式を行うため再び(?)塞がれ、発破の合図とともに本坑が貫通。北海道と本州が地続きになった記念すべき瞬間でした。

 

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 フリー運転では1回目は函館と、2、3回目は青森駅(3回目は青森車セ兼務)を担当。函館は出庫させる以外は来た列車をひたすら折り返し、青森は青森信、滝内信と連絡をとりひっきりなしに来る列車を東北、奥羽、津軽線方面へと上手く列車を振り分け、機関車牽引列車は機回しも行うそれなりに忙しい駅でした。

 フリー運転最後の回では、翌日の朝一番で行われる動力車の速度測定のために車種ごとに集約するべく、それぞれの駅に列車を送り込みました。盛岡には機関車が集まり、H級機で埋め尽くされる異様な光景がありました。

 

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 1日目の晩はおいしいラーメンを見つけに行きました。元々あまり味噌ラーメンに食指がわかない人間なこともあり、山岡家の味噌はあまり食べたことがなかったのですが、山岡家の看板でもある豚骨に味噌の旨味が加わり中々中毒性が高く仕上がっています。最近山岡家に行く時は脂少なめにしてスープを味わうことを楽しみとしてますが、今回は味噌がおそらく初めてで脂普通で試したこともあり、次回は味噌でもやってみることとしましょう。

 

 ここからは2日目。まずは速度測定を行います。自分は第2工区の大曲〜神宮寺にて秋田地区と奥羽線系統の列車を担当しました。

 

 そしていよいよやってきました恒例の挙手制配属ガシャ。しかし自分は予め配属先を依頼されており、そこは五稜郭

 

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 今回、全体の駅(信号場)の難易度としてはレベル1〜6に分かれていましたが、その中でも五稜郭は唯一のレベル6。前回は挙手で地元の那須塩原配属となってましたが、今回はそんな高難度の駅にまさかの事前指名にて配属となってしまいました。ただ、昨年に北海道LOVEパスを使って五稜郭も何度か通り足を運んでいたので、多少の土地勘はあったつもりなので、まあ何とか…という感じでいました。しかし、五稜郭は当初は上下線担当のほか、入換担当、機関区担当の4人体制でしたが、フリー運転での要望から、5人に増やされました。五稜郭だから5人、と揶揄されるなどされましたが、4人体制から更に配置が増えるとは。先が思いやられます。(七飯は7人、八戸は8人、七戸十和田は17人などとも言われました)

 というのも、機関車交換に伴う入換(機関区への入出庫)を行うのに、本線を跨ぐ必要があるので、いかに函館線上下といさ鉄線の3方向の旅客列車を捌きつつ影響を当てないで入換が出来るか、かつ貨物の停車時間の中で組成まで行えるかがキモなんです。

 

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 気づいた方がいるかわかりませんが、設営でホームの色を統一する際、北斗星セット付属の北の駅で五稜郭を統一したのが個人的なこだわり。思い入れのある場所でもあるので、工区外でしたがこだわりたい思いがあったので、ここに集約しました。よく見ると次列車の表示が函館行きのスーパー北斗となっており、まさに五稜郭の様相です。

 

 ここからはダイヤ運転のレポのため、ほぼ文章であることをお許しください。

 

 昼を挟んだ13時過ぎ、そんな五稜郭で、ダイヤ運転1回目がスタートします。1回目は主に函館方面の列車の発着を担当することに。五稜郭248発の98レがトップバッターということで、五稜郭から98レが出た直後に拍手が起こり、いよいよダイヤ運転スタート。

 2本目の上り貨物である6092レを出した直後に問題が起こります。五稜郭の上り貨物1本目は98レでしたが、これは予め着発線にEH800とコキが組成された状態で据え付けられていたので、出発操作をするのみ。しかし6092レは札幌方面からDF200牽引でやってくるので、ここで初めての入換と機関車交換が発生します。やはり最初だと慣れぬ部分も多かったのでしょう。機回しや送られてきた機関車の異線進入等もあり手間取った結果、10分の遅延を以て6092レは五稜郭を出発。ここで上磯方面に目をやると、下り貨物が出てしまっているではありませんか!一同は棒線駅で信号扱いのない東久根別で衝突する様をただ呆然と見ることしか出来ませんでした。事前の説明や現実時間2日前の川越線で散々こすり散らかされた"でっど・ざ・ろっく!"が起こってしまった瞬間でした。(というか運転会2日前に実際に起こるのがあまりにタイムリー過ぎて…)というかデッドロックどころか通り越して衝突までいってしまってるんですがね…。

 この「東久根別事故」を発端として海峡線、函館線のダイヤは崩壊。さらに初回故の慣れぬ列車捌きとあまり好ましくなかった立ち位置が災いし、貨物は軒並み数時間遅れ、旅客列車も巻き添えを喰らい軒並み五稜郭手前で足止めを余儀なくされます。新函館北斗での接続はないに等しい状態だったそうです。五稜郭担当一同は来た列車をひたすら捌き、合間を縫って入換を行うことしか(しか?)出来ず、指令や隣駅との連絡もままならないような状態で1日(約50分)を終えました。

 グダグダの中四季島とかマヤ検やらが設定されていたおかげで、戻そうにも全然戻せない状態が続きました。もう勘弁してくれというタイミングで函館からDE牽引のマヤがやってきて、誤って本線である5番線に入線させてしまい、DEを切り離し本線上でマヤがぽつんと放置される始末。その上あまりに面倒くさい入換がからむEHのPP編成を本線上で組成し、何とか五稜郭から出すことは出来ました。

 どさくさ紛れに設定されていた木古内往復のEH試運転もダイヤ崩壊のどさくさに紛れて運休となっていたようですが、もはや気にする余裕もなく、当然のように指令や他駅にも伝わってなかったので、ダイヤ運転終了後に、「あれ何だったんですか?」と聞かれる始末。ちなみに試運転で使うはずの車は機関区担当の方が1回目のダイヤ運転中はキープしてくれたので、検査未了のまま当日運用に入れられてしまう事態は避けられました(?)。

 

 そして休息を挟んで2回目、五稜郭担当5人で話し合い、グダグダだった1回目の反省から立ち位置を変更。役割は発着担当が一部変更した以外は基本的には変化なしです。

 2回目は現行ダイヤの繁忙期ということで、秋田地区はSLや花火臨大増発などあったようですが、函館地区は基本的には変化なし。開始前には1回目のようにはさせまいと団結して気合いを入れます。

 そして始まると何と来る列車をほぼ大きな遅れを出すことなく捌くことに成功。本来の五稜郭の姿を見せることが出来たのです。「四季島は新幹線との接絶対に切るなよ!」とプレッシャーをかけられていましたが、2回目はそれ含め新函館のほぼ全ての列車の接続をとることに成功したようです。逆に唯一接続をとれなかった列車は、五稜郭が多少落ち着いた頃にふと見上げると藤城線を走っていたはこだてライナーだったようです。

 ただ反省点はありまして、上り貨物1本(3084レ)を2時間も早発させてしまい、線路容量の限られる木古内で調整してもらう事態に。何とかデッドロックは回避出来たようで何よりでした。まあそれ以外はそこそこに上手く行ったのではないかと思います。達成感から五稜郭止めの最終貨物が到着した時拍手が起きましたが、実際は秋田の方で花火臨が動いており、「まだまだまだ!」と止められる場面も。

 ただ上手くいったとはいえ、相変わらず余裕はありません。そして3回目は白鳥ダイヤとなり、新幹線が廃止され、いさ鉄は江差線としてJRに移管、その影響で木古内方面と札幌方面のヨンマルが色で見分けがつかなくなり、更にその江差線には特急が爆増し、極めつけは対本州への三大寝台特急はまなすが設定されていること。そのうちトワイライトは函館ではなく五稜郭で折り返し、機関車交換はDD51が函館から送られて一旦クラに入った上で貨物が入らない3番線にて行うイレギュラーな列車。おまけに函館大沼号とかいう鈍足そうな列車も仕立てられており、一同不安に駆られますが、「やれば出来る できるできるできる(略」とミーチル並みのゴリ押しをして気合いを入れます(アイドルタイムプリパラ 幸田みちるで検索)。

 

 そして始まった3回目、白鳥ダイヤとなった後も相変わらずの忙しさを誇りますが、懸念していたトワイライトは難なく捌くことに成功。他の3つの夜行やその機関車の返却、送り込みもほぼ上手くいきます。貨物も発着番線を確認しながら通常通り捌いていきます。

 SL函館大沼号はかなりの鈍足でやってきましたが、こちらも五稜郭としてはネックになることはなく一安心。復路は札幌方面から出る時点で前後の特急と順序を入れ替えたり往路で後補機だったDLを本務機とすることにより影響を最小限に抑えるなどの連携が図られていて感心しました。

 ただやはり基本的な忙しさは変わらず、五稜郭としては他駅との連携を図るのが難しかったですね。実際札幌方面でのキハ281故障(連結器が外れたようです)による代走北斗の183系予備車編成も全然気にする暇なくそのまま流していました。そんな中でも全体を通して函館駅七飯駅上磯駅など隣の駅で調整をしてくれたおかげで特に2回目3回目は上手く捌けることが出来たように思います。

 そんな函館に迷惑をかけてしまったことが白鳥ダイヤで一つ。ダイヤ運転も終盤に差し掛かった頃、ある上り貨物が通常とは異なり上り本線に進入してきます。しかし貼られているシールは何故かカシオペアカシオペアならいっかぁ(???)とそのまま函館駅に流してしまいますが、まあカシオペアのはずはなく正体は3086レ。寝台が設定され仕事が増えたところに更に余計な仕事を増やしてしまいましたが、尽力してくださったおかげで3086レは何故か定時で五稜郭から出すことに成功。何事もなかったかのように江差線へと消えていきました。

 函館への機関車の送り込みも順調に行い、上りの寝台特急もほぼ定時で出し、ダイヤ運転終わりが近づいてきた頃、最終列車である下りはまなすがやってきます。函館での機関車交換を終え、下り貨物を牽いてきたEH500をクラへ送る続行で札幌方面へ通過させようとしたその時、ポイント切替ミスにより江差線に誤進入させてしまう事象が発生。時間も時間なのでデッドロックなど他列車に影響を与えることはなかったものの、隣の上磯では行き止まりのホームに停車してしまいます。これでは機回しが出来ず、動き出しに時間がかかり、肌色アームが出かかる事態となったので、他所からの催促で機関区から救援機を手配した方が早いと判断、クラからDF200を1両出してもらい、上磯に向かわせました。DF牽引のはまなす編成を通常貨物が入る6番に入れ、すぐさまDFを切り離して折り返させましたが、数十分の遅れを以て札幌方面へ行き、ほぼ同時に札幌方面から昼間に故障して編成から抜かれたキハ280を牽いてやってきたDD51をそのまま函館に送り、はまなすの札幌方面到着を以てダイヤ運転が終了。

 

 各駅ごとの簡単な振り返りを行った後は、車両とレールに分かれて撤収を開始。車両が全て集められた別室には無慈悲狩りのテーマソングもといハードオフの店内BGMが流され、さながら中古屋の店内でした。

 

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 流行りのレターパックプラレールを送る場面も。そもそも厚さの時点でアウトらしいです。ちなみにレターパックを使ったことがない方からは、「ホントにあの文言(上部に書かれている赤字の文章)書かれてるんですね」という声も。某SNSのスタンプを先に知った人の目にはどのように映っていたのか気になります。

 

 机の復旧まで終わり、解散となった後、オリジナルTシャツを着た天通団主要メンバーの撮影会が行われた後、プラレールに詳しそうなメンバーによる謝罪会見を実施。というのも、函館(やは)、五稜郭(青流)、七飯(ともさん)、上磯(名誉会長)、矢不来(砂川)と、プラレールがわかる面子が連続して配置されていたにも関わらず、五稜郭を中心とした周辺路線の列車遅延を起こしてしまったことにより、新幹線の接続や東北、奥羽方面の貨物など全体に影響を与えてしまったことがあります。団長に深々とお辞儀をした際には、連続でシャッターを切られる場面もあり、さながら会見のようだったと思います。

 

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 今回ダイヤ運転で活躍した車両たち。貼られたままの運用番号シールはある意味勲章のようなものです。前回は数両の貨物車を情景として出すに留まりましたが、今回はダイヤ運転で貨物列車があるとのことで、コキ車はじめ貨物車や261系をメインに出させていただきました。ただやはりコンテナ落下の課題は消えず、青函トンネルなどでの落下によるトラック代行輸送(?)が発生していたようです。懸念していた五稜郭や青森信による方転による扱いは、編成後部のメス連結器をC57や四季島から供出した特殊オス連結器に換装することにより、編成を持ち上げずに進行方向を変えることを可能としました。連結器換装によるこの扱いは他の運転会でも参考にしたいですね。さっぽろ向けに製作したキハ261も今回函館線の主役の北斗として活躍。両数制限から実車同様車庫の肥やしもとい情景になるかと思われた増結中間車も他の方の261系編成の増結に使われていたようで何よりです。

 

 そんなこんなで北日本新幹線運転会は終了。レイアウト設計、ダイヤ作成や会場、各種物品等の準備等々何ヶ月も前から段取りをしてくださった天通団の皆様本当にお疲れ様でした。次回のダイヤ運転会も既に準備段階となっているようで、楽しみです。

 

 ところで"新幹線"運転会なのにこの記事に新幹線要素がほぼないの何なんですかね?まあ新幹線なんか気にかける暇がなかったのが五稜郭なので…